ネットワークに接続される産業用機器がますます増加し、2019 年の新規設置ノード数は 10% の成長が見込まれています。産業用 Ethernet およびワイヤレスの接続数が急速に成長し続ける一方で、2019 年はフィールドバスの導入数が減少した初めての年となる見込みです。これらの所見は、HMS が毎年行っている産業用ネットワーク市場シェアの分析結果によるものです。産業用 Ethernet が新規設置ノード数の 59% (昨年 52%)を占めているのに対し、フィールドバスは 35% (同 42%)です。また、EtherNet/IP が 15% と最も多く設置されたネットワークであることに変わりはありませんが、PROFINET が 14% で続いています。ワイヤレス通信技術も安定した成長を続けており、市場の 6%(同 6%)を占めています。
HMS は昨年、産業用 Ethenet がフィールドバスを初めて上回ったという結果をまとめましたが、その展開は 2019 年も続く見込みです。産業用 Ethernet は 20%(昨年は 22%)という安定した成長率を示し、現在のグローバル市場の 59% (同 52%)を占めるに至っています。産業用 Ethernet の最大の市場シェアは EtherNet/IP の 15% ですが、PROFINET が 14% に拡大し、ほとんど差がなくなりました。これに EtherCAT の 7%、POWERLINK の 5%、Modbus-TCP の 4% が続き、いずれも着実な成長を見せています。
フィールドバスがこれまでで初めて -5% 減少し(昨年は 6% 成長)、新規設置ノード数に占める割合は 35% になりました。フィールドバスで大きなシェアを占めるのは依然として PROFIBUS で世界市場の 10%、その後を CC Link が 6%、Modbus RTU が 5% で続いています。
HMS の Chief Marketing Officer である Anders Hansson は次のように述べています。「こうした産業用 Ethernet への移行は継続傾向にあり、高性能に対するニーズ、そして工場設備と IT システムや IIoT アプリケーション間の統合を求める動きに後押しされています。
フィールドバスの新規設置ノード数が実際に減少していることを確認したのは初めてのことです。産業用 Ethernet では、一般的な Ethernet/IP、PROFINET、EtherCAT、POWERLINK、Modbus-TCP を始め、その他 Ethernet 系の多くのネットワークで確かな成長が見られます。このように細分化した Ethernet の様相は非常に興味深く、1990 年代に Ethernet ベースのネットワークが登場した当初に広く予想されたように、産業用 Ethernet は 1 つの規格に標準化されないことを証明しています。フィールドバスと同様に、さまざまな Ethernet 系ネットワークが産業アプリケーションの多様な目的に応じて活用されています。」
ワイヤレス技術もまた、成長率 30%(昨年 32%)と堅実に拡大し、市場全体の 6%(同 6%)を占めています。ワイヤレス技術の中では WLAN がもっとも普及し、その後を Bluetooth が追っています。「新しく革新的なオートメーションアーキテクチャー実現のため、機械メーカーやシステムインテグレーターによりワイヤレス技術の採用がますます進んでいます。ワイヤレス技術はケーブル配線を減らし、接続と制御の新たなソリューション構築を実現します。さらに、工場でのスマートかつフレキシブルな生産を実現するものとして、モバイル通信技術(プライベート LTE/5G ネットワークなど)への動きが世界的に活発化していることも認識しています。」と、Anders Hansson は述べています。
欧州や中東では、EtherNet/IP と PROFINET がリードし、PROFIBUS もまだ広く使われています。その他、EtherCAT、Ethernet POWERLINK も普及しています。 米国市場では CIP ネットワークが支配的であり、EtherNet/IP への移行が明確です。また、EtherCAT の市場シェア拡大も続いています。アジアでは、市場をリードするような突出したネットワークがないものの、PROFINET、EtherNet/IP、PROFIBUS、EtherCAT、Modbus そして CC-Link が広く使われており、Ethernet 系の CC-Link IE Field が勢いを増しています。
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